フィルム
人間である限り、完璧にこなすのは不可能ですから、この瞬間を頑張ってみるしかないと思う。
今死んでも100年後に死んでも、世界の永さからすると映画のワンフレームにもならないはずなのに、これが自在に伸び縮みするのは不思議なことです。
いや、その映画を止めたとき、その一枚のフィルムがどうなっているか。
それは歴史に残る名シーンかもしれないし、ストーリーとは関係のない風景かもしれません。
ただ、その一枚が欠けると映画でなくなってしまうのは確かなことです。
それが生きるということなのかもしれないと思っています。
キリキリと張りつめた瞬間を並べているだけなのかもしれません。
フィルムの長さは、映画の良し悪しに関係しないのかもしれません。