散歩
昨日は少し早起きしてカメラを片手に自転車で海まで行ってみました。
朝の澄んだ光と風というものが大好きで、夜が残した冷たい空気を受けながら自転車を進めていくのは気持ちが良いものです。
相棒という言葉が似合う二組。
加古川の河原を歩くと様々な野鳥に出会います。
ちょっと近寄ると飛んで行ってしまいますが、望遠レンズを通してみるとどんな姿をしているのかがよくわかって、冬のもこもこの小鳥というのもかわいらしいものだとの発見がありました。
今度は歩いて行ってもう少し近寄ってみようかと思います。
さて、いよいよ海が近づいてきて潮の匂いも強くなってきます。
この川は加古川の河口から分岐しているものです。
いつもは加古川をそのまま南下していって沖に突き出した長い堤防に向かうのですが、昨日は川を渡って対岸に行ってみました。
結婚式での「高砂や~」という祝言の歌の高砂は、まさしくこの高砂市の事です。
もっとも、この話はよく聞くものの、結婚式で歌われるのを見たことがないのでイメージは湧かないのですが。
たしか、高砂神社と大阪の住吉大社のそれぞれに松が生えていて、それが遠く離れているのに相生の松と呼ばれており、遠く離れていても心が繋がっている、とのことで能の題材となって結婚式で使われるようになった、、というような話を聞いた記憶があります。
また改めて調べてみないと。
加古川市の東西の「高砂」「明石」はともに歌枕として有名ですよね。
臨海部は工業地帯になっていて、カネカや神戸製鋼、三菱などの大工場が連なっています。
そして、カネカの工場の先にある堤防をこの日の終点としました。
普段行く加古川尻堤防が遥か遠くに見えます。
朝の空気に霞む神戸製鋼の大工場は遠くから見ても圧巻です。
カネカの船が入港してきます。
タンカーというと中東と行き来するような、とんでもない大きさの船を想像してしまいますが、こんなに小さいものもあるということに少し驚きました。
ぼーっと見ていると、入港に備えて船首に立っている船員の一人が手を振ってくれて、振り返すと三人で振り返してくれます。
船乗りって陽気な人が多いですね。
言葉はひと言も交わしていないのに会話したような気分になれて、心がほっこりします。
こうしてLPGを積み下ろししているのですね。
カネカの工場の大きさには驚きました。
何というのかはわかりませんが、この幾重に並ぶガスやら油やらを運ぶホースのような管の下の道を通って来ることが出来るのです。
下からすぐ近くに見るとすごい迫力です。
堤防の先で灯台と空を見上げて寝転んでみると、これが本当に気持ちいい。
毎日のことを全て忘れて、頭の中を真っ白にできます。
一番魚が釣れないこの時期ですから、釣り人も一人もいません。
そう思っているとひとりの釣り人がやってきます。
完全な坊主で結果は撃沈だったのですが、1時間ほどの釣りの間、横にいさせもらって、ずっと話していました。
この方のような年齢でルアーフィッシングをする人は珍しいのですが、聞いてみると、全ての釣りをやってきて最終的に行き着いたのがこの釣りだったとのこと。
若い人たちに流行ることにはそれだけの理由があると仰っていました。
他にもこの方の歩んできた人生についても良く話してくださいました。
世代を超えた交流が出来るという意味では、釣り場も素敵な場所ですよね。
息抜きに出てみることも大切だと改めて実感できた朝でした。
新たな撮影機材の実力も、使ってみて良くわかりました。出かけるのが楽しみになりそうです。