工作
こんな趣味もあります。
真空管という原始的なガラス球の電気部品が奏でる音は、現代の半導体技術には決して生み出せない、不思議な魅力があるのです。
しばらく電気いじりも出来ていなかったのですが、友人に頼まれたギターアンプの製作を、少しづつ再開しました。
自室用のミニアンプと、古い真空管ラジオです。
ラジオの方は、資金不足で置物になっていますが、部品を新しいものと取り換えれば十分に鳴るはずです。
それにしても、現代の基盤にチップ詰めという製品と違って、この頃の製品はすべて手配線。
詳しい知り合いによると、このような製品は、すべて女工さんたちの手仕事で生み出されていたとのこと。
複雑な配線をハンダごてで、ひとつひとつ組み立てていきます。
その仕上がりは、もう芸術品の域です。整然と並ぶ配線からはノイズの少ない上質な音が流れます。
無数にある配線の中で、一本でも間違えば、音はたちまち雑音まみれになり、最悪の場合は出火して火事です。
電気製品も、理論だけではまったく上手くいきません。
メイドインジャパンのクオリティは、試行錯誤を重ねたエンジニアの努力と、ひとつひとつの仕事を完璧に、確実にこなした女工さんたちの努力で築き上げられたのです。
安いオンボロのベースアンプを治して、友達におくりました。
構想中のミニアンプ。
中はすっからかんです。
祖父母の家に置くために頼まれ、作ったアンプです。
真空管らしい優しく澄んだ音を鳴らしてくれます。
下の写真二枚はプラズマボールです。
1kV、つまり1000Vですから、命がけの工作です。
原理は勉強不足ですが、ACアダプタで直流にした電流を高周波の交流に発振させて、イグニッションコイルといういう部品(たしか車の部品ですよね)に通すと、数kVの電圧が得られます。
その高電圧を白熱電球に掛けると、フィラメントからガラスに向かってプラズマが飛んでいくのが見られます。
すごく幻想的なのですが、ギィューーーーーーンという物凄い発信音と、たしか吸い過ぎると体にもよくないオゾンガスの匂いであまり長くは点けられません。
中学のころですが、危ない遊びをしていたものだなと久しぶりに眺めています。